今年の“東京ゲームショウ”って、会場が広く感じたのです
こんばんは、あやさわ(@ayasawa_s)です。
先日、9月21日~24日にかけて幕張メッセで開催された“東京ゲームショウ2017”に行ってまいりました。
実は今回、どうしても『モンスターハンター:ワールド』の試遊に参加したい……ということで、何と海浜幕張に前日の22時半入りしていました。もちろん、会場前での徹夜は禁止されてますので、近辺のファミレスなどで時間を潰しつつ、という感じです。
……が、待機列形成後の待ち時間も含めて12時間以上もかけた結果、なんと目前で試遊券の配布終了という、あんまりと言えばあんまりな結果に終わりました。
今日はその一部始終をレポートしよう……かと考えたのですが、思い返してみてもそれほど面白い話はなかったなと。
ファミレスを求めて当て所なく彷徨うアラサーのおっさんの醜態が、ニコニコ生放送で衆目の眼に晒されたってのが唯一の見所っていうのもなかなか酷い話ですしね。
なので今回は、普通に“TGS2017”の感想をつらつらと書いていく記事にしたいと思います。
一通り回って感じた違和感
“TGS”にはもう何度となく来ているので、各社ブースの大雑把な配置とか雰囲気とか、何となく了解した状態で一通り会場内をうろついてみたのですが、まず最初に思ったのは
「今年は何か会場の感じが変だな~」
ということでした。その後、休憩用のベンチに座りながらTwitterをチェックしていると、こんなツイートが目に入って、そこで得心が行ったのです。
なんかTGSも年々規模が小さくなってる気がするなぁ(歩きやすい)
— おつこ is Strange (@otsuko61) 2017年9月23日
そうだ。何か今年の“TGS”って、ちょっと「スカスカ」じゃないか? と。
ちなみに、こちらが今年のブース配置です。これが去年の配置ですね。
一見するとあまり変わっていないようにも見えるのですが、よくよく比べてみると、ブースの配置密度は変わらないように見えて、その実、出展社の数がやや減っているように思ったわけです。
で、今日Webでゲームニュースを漁っていたところ、僕が抱いていた違和感をそのまま説明してくれたエントリを見つけました。
確かに今年はスマートフォン向けタイトルの出典が少ないな、というのは感じていました。というより、ブース自体はあるものの、ほぼ商談目的のための、小規模な物を構えていたところが多い印象でした。
昨今、スマホゲーム界隈はタイトル数の飽和状態が長期間に渡って続いているのもあり、群雄割拠の戦国時代から、クオリティや人気の高い(あるいはKPIの高い)作品を作れる会社とそうでないものの選別・淘汰が加速している感があります。今年の展示状況は、その煽りがじわりとにじみ出てきた結果なのかも。
お祭り感の薄い大手の展示
もうひとつ、今年の大手パブリッシャの展示について、あまり「お祭り感」が感じられなかったのも、物寂しい印象を受けた理由の一つかもしれません。
今年の展示では、各社とも既存タイトル、あるいはそれのアップデート版や続編作品を推すものが多く、正直に言ってしまえば、全体的に新奇性に欠けるものでした。
個人的に眼を惹いたものとしては、(ファンとしての判官贔屓もありますが)ゲームシステムをほぼ刷新してきた『モンスターハンター:ワールド』や、直前の“2017 PlayStation Press Conference in Japan”で発表されたヴァニラウェアの『十三機兵防衛圏』、元フロム・ソフトウェアの鍋島俊文氏が開発メンバーに名を連ねる『LEFT ALIVE』といったところくらいで、あとはもう予定調和、といった感じ。
もちろん、上記以外のタイトルも魅力的なものには違いないのですが、一年に一度のお披露目場所である“TGS”で、ユーザー・プレイヤーをあっと言わせるようなサプライズが発表されなかったのは、ちょっと期待外れ感が否めなかったです。
あと、今年は海外からのビッグタイトルの目立った出展があまり無かったのも残念でした。……いえ、正確にはSIEやインターグローのブースで、結構な数の海外タイトルが展示されてたんですけどね。『CoD:WWII』、『Detroit Become Human』、『スター・ウォーズ バトルフロントII』、『アサシン クリード オリジンズ』、『The Surge』などなど。
ただ、一番推されているなと感じた『Detroit~』ですら、関連展示がブースの奥に引っ込んでしまっている始末。まあ日本の展示会なんだし日本製のプロダクトを推すのは当然のことなのですが、こう何というか、華がないというか……去年の2kブース(そういや今年出展してなかったなぁ)みたいな、派手派手でがっつく感じの展示が無かったのは寂しい限りです。
インディーゲームの勢いがすごい
それらとは対象的に、小規模デベロッパや個人開発者が展示に参加したインディーゲームのコーナーは、結構見ごたえがありました。
もちろん、大手のタイトルと比べてしまえば、それらには敵うべくもないのですが、独創的なアイデアに溢れたものや、製作者のこだわりがダイレクトに伝わってくるような作品の数々は、見ているこちらの興味を強烈に引くものばかり。
個人的な注目作は、何一つ見えない暗闇の中をマイクを通した“音”を媒介することで探索するVRホラー『Stifled』、SNSの投稿などを分析することでプレイヤーの傾向に合わせたオリジナルの武器を自動生成してくれる『Last Standard』、もはやスマホで動いているのが信じられないほどの美麗なグラフィックで驚かせる剣戟アクション『修羅道 -Shurado-』など。
今回のインディーゲームコーナーには、国内外合わせて100以上の出展があったとのことで。その全ては見きれなかったのですが、それぞれの個性が色濃く出ている濃密な空間でありました。
最近はプロの開発者が使用するようなリッチな開発環境が低投資、ないしは無料で入手できることもあり、ゲーム制作の垣根が徐々に下がってきているように感じます。
今後のゲーム業界の発展を考えれば、こういった裾野がどんどん広がっていくのは歓迎すべきでしょう。もしかしたら、今後はインディーの舞台から世界規模に羽ばたくタイトルが生まれるかもしれない……と思うと、ワクワクが止まりませんね。
でも、なんだかんだで楽しめました
さて、色々だらだら書いてみましたが、やはり新作ゲームが一堂に会するビッグイベントということで、規模や質がどうあれ、“TGS”はゲーマー的には注目の存在であり、そして楽しめる場であることには変わりありません。出展企業も含めて、今後も“TGS”には頑張ってほしいなと思う所存であります。
強いて言うなら、やっぱり、『MHW』の試遊が……いや、なんでもないです。それではまた!